難民流入で教育崩壊が起きたスウェーデンを反面教師とすべきとテレグラフ紙が主張

 イギリス・テレグラフでティム・スタンレー氏が「スウェーデンに児童難民が大量に押し寄せ、教育現場がパンクした」ことを反面教師とすべきとの記事を書いています。

 責任を負わない人権活動家の主張に寄り添ったことで生じる “しわ寄せ” が直撃するのは一般人です。その事実を知った上で、それでも難民歓迎を主張するのかを考える必要があるでしょう。

 

 The strain on services was predictable: unaccompanied minors account for about half the asylum budget. Sweden had to find an extra 70,000 school places in a country that already had a shortage of teachers. In the municipality of Södertälje, south of Stockholm, some 37 per cent of residents were born abroad. At one local primary school, 90 per cent of children reportedly speak Arabic and nearly 20 per cent arrived in the country just two years before.

 

 スタンレー氏が記載した内容を日本語訳すると以下のようになります。

  • (教育)サービスの歪みは予測可能だった
  • 保護者を伴わない未成年者の難民は予算の半分を占めている
  • 既に教員不足だったスウェーデンは追加で(難民受け入れ用の)7万校を探す羽目に
  • (首都ストックホルムの南にある)セーデルテリエ住民の37%は外国生まれ
  • ある小学校では子供たちの90%がアラビア語を話し、約20%はほんの2年前にスウェーデンにやって来た

 教員が不足している現実を無視して、未成年難民を大量に受け入れれば、教育崩壊が起きることは当然です。また、現地の言葉(=この場合はスウェーデン語)を話せない未成年を大量に受け入れれば、学習に支障も生じることになります。

 

 小学校では『読み・書き』といった “基本的な部分” から学習内容がスタートすることがどの国でも一般的でしょう。

 しかし、難民としてやって来た未成年者は『読み・書き』以前に、『聞く・話す』という基本的な部分に問題があるのです。当然、彼らが多く通学するであろう公立校ほど、本来の学習を行う上で支障が生じることが予想されます。

 では、どういった動きが起きるのか。

 資金的に余裕のある家庭から私立学校に通わせようとするでしょう。小学校や中学校で求められる最低限の語学力を持たない生徒のために教育のスピードが著しく低下することは受験がある生徒からすればマイナス以外の何物でもありません。

 「学力が満たない生徒は進級させない」という対処策は存在します。しかし、“言語力が原因で著しく学力の劣る生徒” が1つの学年にだけいる保証はどこにもないのです。

 小学校6年間の学習内容がスカスカで全く充実していない可能性も十分にあることです。「難民歓迎」を声高に叫んでいる人々はこうした問題から目を背けていることに注意が必要です。

 

 人権活動家はキレイゴトを述べますが、政権の予算に限りがあることを完全に無視しています。本来は費やす必要のない難民支援に多額の予算を投下するということは別の予算が削減されることを意味しているのです。

 自国民である地元住民の生活水準を落としてまで外国の難民を厚遇する必要はあるのでしょうか。

 それでも問題ないと考える人々が多数派を占めたのであれば、その自治体が責任を持って政策を実施すれば良いのです。ただし、「手に負えなくなったから国に引き取って対応を継続してほしい」と泣きつくことは禁止です。これが最低条件と言えるでしょう。

 教育を崩壊させてしまうと、その問題は長期間に渡って影響を及ぼすことになることは “ゆとり教育” が示しています。

 

 ゆとり教育を受けた世代には何の責任もありませんが、甘い見通しで “ゆとり教育” を開始し、問題点を修正する術を持たなかった教育行政の責任は明確にする必要があります。

 未成年の難民を大量に招くことは “ゆとり教育” 以上の問題を引き起こす可能性があることを覚えておく必要があるのはないでしょうか。