グレタ・トゥンベリが「満員列車で帰路に着く少女」の投稿で “イメージ回復” を図るも、ドイツ鉄道からの指摘で赤っ恥
「16歳の環境保護活動家」と世界中のメディアが好意的に持ち上げているグレタ・トゥンベリが SNS に投稿した内容が再び物議を醸しています。今回は「超満員列車でドイツを移動中。やっと家に帰れる」との投稿にドイツ鉄道(= DB)が反論したことが発端です。
グレタの投稿は “本人のイメージアップ” が主眼に置かれた広告色の強い内容となっています。このようなプロパガンダを発信せざるを得ない状況にグレタはありました。ドイツ鉄道の指摘が起きた理由と合わせて言及することにしましょう。
グレタ・トゥンベリが自身の SNS に投稿した内容
今回の騒動の発端となったのはグレタ・トゥンベリがツイッターやインスタグラムに投稿した以下の内容です。
スペイン・マドリードで代替開催された COP25 に出席したグレタは鉄道で母国スウェーデンに帰宅。途中経路のドイツで「超満員列車でドイツを移動中。やっと家に帰るところ!」と投稿しました。
しかし、これが運行事業者であるドイツ鉄道(= DB)の目に止まり、プレスリリースでも反論される異例の事態となったのです。
ドイツ鉄道(= DB)の反論内容
ドイツ鉄道は公式ツイッターでグレタ・トゥンベリの主張に反論。その後、公式ウェブサイトに反論の声明を掲載するという行動にも出ています。
Zwischen Kassel und Hamburg ist Greta Thunberg - wie die zahlreichen weiteren Fahrgäste im Zug - freundlich und kompetent vom Zugteam der DB an ihrem Sitzplatz in der Ersten Klasse betreut worden. Dort saßen nach Angaben unseres Bordpersonals bereits ab Frankfurt die Mitreisenden von Greta Thunberg.
Die Deutsche Bahn bedankt sich herzlich für die Unterstützung im Kampf gegen den Klimawandel.
和訳:カッセルからハンブルクまでの間、グレタ・トゥンベリは ー 他の乗客と同様に ー 1等車でドイツ鉄道のクルーによる友好的かつ有益なサービスを享受しました。
乗務員によりますと、グレタおよび同行者はフランクフルトの時点で座席に着いていたとのことです。
この投稿により、グレタ(と取り巻き)の面子は丸潰れに近い状態になったと言えるでしょう。
まず、「床に座らざるを得なかった」との投稿が虚偽だったと明かされてしまいます。しかも、「フランクフルトから座っていた」と暴露されたことも致命的です。
なぜなら、グレタは「バーゼル(スイス)経由でドイツに鉄道で入った」と経路を明かしていますが、その経路だと「ドイツ国内にある最初の主要駅がフランクフルト」です。つまり、「ドイツ国内を走行する ICE に乗っていたグレタはほぼ全線で1等車に座っていた」と指摘されているのです。
即座に発覚するような虚偽の内容を投稿すること自体が不自然なことですし、そうせざるを得ない状況にグレタ・トゥンベリや支援者が置かれていると見る必要があると言えるでしょう。
12月13日(金)の問題発言で実は窮地だったグレタ・トゥンベリ
実はグレタ・トゥンベリは13日(金)にイタリア北部にあるトリノで行われていたデモ活動に参加し、演説を行った際に以下の発言をし、翌日に釈明する状況に陥っていました。
We will make sure they, that we put them against the wall, and that they will have to do their job and to protect our futures.
問題となったのは "put them against the wall" の部分です。これは「彼ら(= 政治のリーダー達)を壁の前に立たせろ」という意味ですが、“ある壁” を暗喩している言葉でもあります。
それは「アウシュヴィッツ収容所にある『死の壁』」です。グレタの演説を言い換えると、「(決定権を持つ)政治のリーダーをギロチン台に上げろ」と言っていることと変わらない大失言なのです。
当然、グレタに対して「壁の前に立たせて、それからどうするのか」との批判が寄せられました。『ナチスの悪行』は欧州などできっちり教え込まれているのですから、発言した事実を認める訳にはいきません。
だから、「英語が第二言語であり、そのような意図(= ナチスの行為)は含まれていると解釈されるのは不本意」との苦し紛れの言い訳をしたのです。ただ、この行為があったから、ドイツ鉄道がグレタの発言を徹底的に批判する背景になったと言えるでしょう。
「ナチスはユダヤ人を “すし詰め状態の列車” でアウシュヴィッツに輸送した」という事実
ドイツ鉄道がグレタ・トゥンベリの投稿に対して、煽る形で反論した理由は「濡れ衣を着させられるのを回避するため」と言えるでしょう。
「ナチスの思想を彷彿させる発言」を数日前にしたことで物議を醸した活動家は汚名返上に躍起なります。特にヨーロッパでは今後の活動に支障が出る恐れが強かったため、支援者も焦り、「列車の中で床に座る少女」という “健気な姿” で名誉の回復を図ったと考えられます。
しかし、ドイツ鉄道はそうは受け取りませんでした。なぜなら、ナチスはユダヤ人を “すし詰め状態の列車” で輸送していたからです。
つまり、グレタの投稿を黙認すると「ナチス思想の問題発言をしたグレタがユダヤ人(= 被害者)の立場」となる上、ドイツ鉄道が悪者のレッテルを貼られてしまうからです。
「過剰な反応」と言うこともできますが、ほんの数日前に問題発言をした活動家が虚偽内容の投稿を平然としているのですから、消火に当たるのは当然です。
グレタのプロモーション活動に自分たちの評判を落としてまで協力する義理はありませんし、「グレタは1等車で移動した」との実態を明らかにする対応は妥当なものだと言えるでしょう。
知識が必要となる環境問題で「未成年」を全面に出しているのですから、茶番に過ぎません。グレタの主張は「未成年の訴えを聞け」と押し付け、主張内容への反論には「未成年の少女を批判するな」と封殺に走っているからです。
内容の議論では勝負にならないから、未成年という『属性』に賭けているのでしょう。今回の投稿も「憎悪剥き出しのスピーチ」を裏付ける問題発言を払拭しようとした “グレタのブレーン” の浅はかさが知れ渡る結果になったと言えるのではないでしょうか。