日中首脳会議を日本で開催となれば、河野外相の大きな実績となるだろう

 NHK によりますと、中国を訪問している河野外相が李克強首相と会談し、今年の3月頃に日本で開催を目指す日中韓の3ヶ国首脳会議に向けて前進したとのことです。

 中国との首脳会議を実現となれば、外相の実績となるでしょう。ただ、ハードルは残されているだけに譲歩度合いに注目する必要があります。

 

 中国を訪れている河野外務大臣は28日夜、李克強首相と会談し、ことし春ごろに日本での開催を目指す日中韓3か国の首脳会議への出席を要請しました。会談のあと、河野大臣は「李首相から極めて前向きな発言を頂いた」と述べました。

 

 “前向きな発言” を引き出したことは評価されるべきでしょう。ただ、正式決定となるまでは事態が急変することもあり得るため、油断はできません。

 また、中国に対する過度な配慮は不要です。 そのため、首脳会議を開催することと引き換えに譲歩するという行為をしていないかをチェックする必要があるのです。

 

1:河野外相の現行スタンスで日中韓3ヶ国首脳会議を開催となれば、大きな成果

 最大の注目点は「タフネゴシエーターである河野外相の現行スタンスで日中韓3ヶ国首脳会議の開催を決定することができるか」ということです。

 交渉はどこかで折り合いをつけ、合意に達する必要があります。

 その際、一方だけが譲歩すると “対等な関係” を構築することが難しくなります。韓国が THAAD の配備問題で中国に屈服した姿勢を反面教師としなければならないと言えるでしょう。

 

2:外相としての仕事ぶりは合格点、経済政策によっては自民党総裁への道が開ける予感

 現・外務大臣の河野太郎氏が父・洋平氏と比較されることは止むを得ないでしょう。ただ、外相としての成果は順調に積み重ねています。

 「閣僚として有能である」と示していると言えるはずです。

 外相を交代させる理由が(現時点では)見当たらない政治家です。そのため、外相を退く際は前任の岸田文雄氏と同様に重要なポストが用意されることになると思われます。おそらく、河野外相は岸田氏に勝るとも劣らない実績を作り、外相を退くことでしょう。

 当然、「ポスト安倍」の有力候補にもなっているはずです。その中から自民党総裁に選出されるには「どういった経済政策を掲げるか」が分かれ目と言えるでしょう。

 河野外相は「総理になれる人材」ではなく、「総理になって大きな実績を残せる人材」なのです。“大きな実績” を残すには「良い経済政策で多くの有権者を食べされること」が不可避です。そのため、現実的で好調な日本経済を維持するための政策を支持・提案できるかが重要なのです。

 

 まずは外相として国益をもたらす十分な実績を残せるか。河野外相は良いスタートを切っているだけに今後の活動内容にも注目です。