朝日新聞、『吉田清治の証言を訂正・撤回する記事(英語版)』をGoogle検索などから回避させる小細工を行う

 朝日新聞は「吉田清治の慰安婦 “奴隷狩り” 証言」を繰り返し報じて来ましたが、2014年8月に証言自体が虚偽であったと認めました。しかし、このニュースを伝える英語版記事がウェブ検索の対象外となるよう小細工を行っていたのです。

 誤報を訂正するどころか、訂正報道の内容を広がらないようにしているのです。朝日新聞は『報道機関』ではなく、『工作機関』と言わざるを得ないでしょう。

 

■ 朝日新聞の記事

 朝日新聞は2014年8月5日に「吉田清治氏の証言が虚偽であった」と日本語版で認め、同年同月22日には英語版でも記事にしました。

画像:吉田証言が虚偽であったことを認める朝日新聞(英語版)

 ただ、英語版には(日本語版の記事には存在しない)小細工が施されていたことが問題なのです。なぜなら、以下のタグが記事の中に埋め込まれていたからです。

画像:記事のソースコード

 朝日新聞は該当記事(英語版)に「<meta name="robots" content="noindex, nofollow, noarchive"></meta>」と入れています。これにより、ウェブ検索にはヒットしないという効果が得られるため、隠蔽する意図が判断されたと認定されても文句は言えない状況なのです。

 

■ 事実

1:日本語版の吉田証言撤回記事には noindex, nofollow, noarchive の指定はない

 朝日新聞が姑息なのは「英語版だけにnoindex, nofollow, noarchive の指定を加えている」という点です。なぜなら、日本語版にはその指定が存在しないからです。

画像:吉田証言が虚偽であったことを認める朝日新聞(日本語版)

 ウェブ検索を回避するための “手間” を加えておきながら、「英語版でも訂正した」と主張するのは明らかな詭弁です。

 「英語版の URL を知らなければ、記事の存在すら分かりようがない」という状況は「訂正した」と言えるレベルではありません。朝日新聞の姿勢は厳しい批判にさらされなければならないと言えるでしょう。

 

2:meta タグで noindex, nofollow, noarchive を指定するとどうなるか

 meta (メタ)タグはウェブサイトで利用される HTML 文書における文字コード・概要・文書のキーワードなどに関する情報を指定することができる項目です。朝日新聞は問題の英語版記事に以下の指示を加えています。

  • name に robots を指定:ロボット型検索エンジン(= クローラー)によるアクセスを制限できる
    • noindex:検索結果から削除される
    • nofollow:クローラーがページ内にあるリンク先に移動することを禁じる
    • noarchive:検索エンジンにキャッシュを渡さない

 Google のようなクローラーを使う検索エンジンでは「検索キーワード」から、最も関連性の高い価値のあるページを表示します。

 英語で「慰安婦問題」をウェブ検索した際に、『朝日新聞が吉田証言は誤報と認めた記事』がトップページで表示されようものなら、朝日新聞に対する批判の声が上がることでしょう。それを避けるために「ウェブ上には存在しない」という小細工に出ているのです。

 訂正記事を隠蔽するなど、報道機関がする行為ではありません。しかし、朝日新聞は自社の誤報を訂正するどころか隠蔽しているのですから、厳しい批判を受けることは当然と言えるでしょう。

 

3:英語版の訂正記事であるにも関わらず、日本語ニュースを配信するドメインに掲載するという姑息さ

 「英語版の訂正記事」にもかかわらず、「日本語でニュースを配信するドメイン」で掲載しているという点も朝日新聞の姑息な部分が現れていると言えるでしょう。

画像:朝日新聞のサイト構造

 朝日新聞は英語版の記事はすべて『awj』ディレクトリの子ディレクトリにあたる『articles』ディレクトリから個別ファイルでニュースを配信する形態を採っています。

 しかし、『吉田清治氏の証言が虚偽であったことを認め、該当記事を撤回する英語版の記事』は日本語の記事が配信されるディレクトリに配置されているのです。しかも、この記事はウェブ検索に見つからないように細工も施されているのです。

 こうした一連の隠蔽行為は報道機関としてあるまじきものです。自社の誤報を訂正するどころか、事実であると強弁するかのような行為は論外です。朝日新聞は本件に対する説明責任を果たすべきであり、それができないなら軽減税率の対象外にすべきと言えるのではないでしょうか。