無所属の本田圭佑がユナイテッドとミランに秋風を送り、サッカーメディアにネタを提供する
サッカー元日本代表の本田圭佑選手が自身のツイッターで成績が芳しくないマンチェスター・ユナイテッドとミランの2チームに “秋風” を送っています。
所属チームのない本田選手を獲得することは現時点でも可能ですが、どちらのチームも「戦力として」本田選手を獲得することはないでしょう。なぜなら、直近のシーズンで活躍を予感させるプレーを見せたとは言えないからです。
直近3シーズンの成績では戦力として計算するのは難しい
本田選手が直近の3シーズンに残した成績は以下のものです。
- 2016-17 シーズン
- 所属: ミラン(イタリア)
- 9試合・221分出場
- 1ゴール
- 2017-18 シーズン
- 所属: パチューカ(メキシコ)
- 36試合・2811分出場
- 13得点8アシスト
- 2018-19 シーズン
- 所属: メルボルン(オーストラリア)
- 24試合・2014分出場
- 8得点7アシスト
欧州の第一線で実績を残していないことが「選手としての評価」を大きく下げる原因となっています。また、33歳という年齢も欧州のクラブが獲得に消極的になる理由の1つです。
少なくとも、本田選手が秋風を送った2クラブから見れば、獲得候補ですらないと言えるでしょう。
30歳を超えた選手が「ビッグクラブとの複数年契約」を締結するのは極めて例外
所属した経歴で箔が付くようなヨーロッパのビッグクラブが30歳を超えた選手と複数年契約を締結するケースは極めて少数です。「1年契約+オプション」が基本形となっています。
これはベテラン勢が多くなるとクラブ内での新陳代謝が起きにくくなることに加え、選手の影響力がクラブ経営にとって “足かせ” となるリスクを排除するためです。
したがって、チャンピオンズリーグに出場することが義務付けられた有名ビッグクラブと30歳を超えた選手が新たに複数年契約を締結すること自体が大きなサプライズなのです。
「クラブが求める能力を持った実力者をピンポイントで補強できる」というケースを除いては存在しないと言えるでしょう。
ゴディンやマンジュキッチのような “突出した能力” が評価されているかが分かれ目
本田選手と同じ33歳で、ユベントスに所属する元クロアチア代表のマンジュキッチ選手は今冬の移籍市場でビッグクラブから複数年契約のオファーを受けて移籍に踏み切ることが濃厚です。
マンジュキッチ選手はフィジカルが強く、空中戦などの肉弾戦を苦にしません。決定力を持った FW であると同時に守備にも貢献してくれるのですから、「ピンポイントでの補強対象」として名前が出る選手だと言えるでしょう。
もし、本田選手が「ビッグクラブでのプレー」を考えているなら、対象のクラブが今現在抱えている問題をピンポイントで解決できる能力を持っていることが大前提です。
しかし、そうした能力があると言えないことが現状でしょう。ミラン時代の本田選手が評価されたのは「能力」ではなく「プロフェッショナルな姿勢」でした。
その評価を下したミハイロビッチ監督が「オルソリーニ選手の手本」として本田選手の獲得をボローニャのフロント陣に進言した形跡が見られないことが現実を物語っていると言わざるを得ません。
そのため、「ヨーロッパの第一線での活躍は難しいとの結論が導き出されている」と言わざるを得ないでしょう。
本田選手の選手としてのキャリアは大きな分岐点に差し掛かっていると言えるのではないでしょうか。