勧誘パンフレットに「党費をきちんと納め、生活が苦しくても赤旗の購読を続けよう」と記す日本共産党の財政状況は厳しいのでは?

 日本共産党の三輪由美・千葉県議が自身のツイッターで入党を呼びかける投稿をしています。

画像:みわ由美・共産党千葉県議のツイート

 パンフレットを掲載することは一般的ですが、内容が首を傾げるものと言わざるを得ないでしょう。なぜなら、共産党の厳しい懐事情を浮き彫りにするものだからです。

 

みわ由美・千葉県議がツイートしたパンフレットの内容

 みわ県議(共産党)がツイートに添付したパンフレットの内容は以下のものです。

画像:共産党の党員募集パンフレット
  1. 支部会議に参加します
  2. 党費をきちんと納めます
    • 党費を納めることは党員として自覚の証
    • 党費は「実収入の1%」
  3. 「しんぶん赤旗」日刊紙を読みます
    • 日刊紙は月3497円(税込)
    • 家計が苦しくても、支部で相談して購読できるようにしましょう
  4. 学習につとめ、活動に参加します

 『党員募集』を目的としたパンフレットに「党の財政事情」を記載することは珍しいと言えるでしょう。なぜなら、「党の理念や掲げた政策」で党員を呼び込むことができなければ、長期的な党員になってくれる可能性が低くなるからです。

 しかし、その状況は影を潜めています。その理由は日本共産党の財政状況が世間一般が思う以上に厳しいからなのでしょう。

 

「一定の所得額を持つ共産党員」の絶対数が激減しているのだろう

 共産党の “懐事情” が厳しくなっているのは「党費による収入が落ち込んでいるから」でしょう。これは「党員に占める『一定の所得収入を手にする労働者』の割合が下がっていること」が理由と考えられます。

 共産党は「実収入の 1% を党費として納める」と定めています。つまり、共産党の財政的には「高給取りの会社員」の方が「活動家」よりも党員として獲得したい理由があるのです。

 しかし、共産党は「結果平等」を掲げる政党ですから、高給を稼げる能力のある人々の大部分からは敬遠されます。

 「結果を出すために努力をした人が得る報酬額」と「何の努力もせずに怠けた人が得る報酬額」が同じなのです。これでは「勤勉さ」を美徳の1つとする日本人の中で支持が広がらないのは止むを得ないことです。

 定年を過ぎた高齢者が現役時代と遜色ない所得を手にしているケースは稀です。そのため、共産党の党費収入が落ち込むことは不可避ですし、党を取り巻く財政状況が厳しくなっているのでしょう。

 

「生活が苦しくても赤旗(日刊版)を読むべき」と要求する共産党は『弱者の味方』とは言えない

 また、共産党が「生活が苦しくても(党の収入となる)日刊・赤旗の購読は続けよ」と強要していることも問題と言わざるを得ません。

 『弱者の味方』をアピールしていますが、これでは『弱者ビジネス』に手を染めている輩と変わりありません。「生活が苦しい」と訴える党員に「赤旗の購読」を強いているのですから、『弱者を食い物にする輩』と同じです。

 読売・朝日・日経・毎日など大手新聞社が部数減に苦しんでいるのです。大手紙と同じ紙媒体である赤旗も部数減少に見舞われるのは当然であり、党活動費の獲得方法を根本的に見直す時期を迎えていると言えるでしょう。

 ただ、志位委員長の “独裁” が続く状況ですから、共産党の現執行部に白紙の委任状を手渡そうとする人は少ないと思われます。「高齢者の年金」に目がくらんだ共産党が『現役世代のためになる政策』を掲げることは絶望的と判断せざるを得ません。

 共産党の財政が苦しくなっていることは自業自得ですし、勤労者を報いようとしない政党は消滅した方が多くの有権者が喜ぶことでしょう。民主主義と対極に位置する共産党が実は財政面で苦境にあることは頭の片隅に置いておく価値はあると言えるのではないでしょうか。