アポなしで有力者に会えるほど世の中は甘くないことを沖縄の翁長知事は学ぶべき
日本政府が大甘な対応をしていることで勘違いをしたのでしょう。
沖縄の翁長知事が在日アメリカ軍基地の辺野古移設反対をトランプ政権に訴えるため訪米したとのことですが、有力者と会うことはできず、帰国の途に着くことになったと朝日新聞が報じています。
アポイントを取らずに出かければ、当然の結果と言えるでしょう。公費でアメリカ観光していたことと変わらない内容です。
沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が3日(日本時間4日)、訪米で予定された日程を終えた。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対をトランプ政権に訴える目的だったが、有力者には会えず、逆に米国防長官が入れ違いに訪日して辺野古移設推進を再確認する結果となった。
(中略)
今回は下院議員12人や政府機関の日本担当者らと面会したほか、大統領も参加する朝食会で、ティラーソン国務長官にも接触した。ただ、ティラーソン氏とはあいさつを交わした程度で、トランプ氏に近い議員らとの面会もできなかった。
「アポイントを取らず、陳情にやって来た相手と会談してもらえるか」という観点が翁長知事には欠如していると言えるでしょう。
“有力者” に自分たちの主張を聞いてもらいたいという人は大勢います。『トランプ政権』から見れば、翁長知事もその中の1人に過ぎないのです。
アメリカ軍基地があるのは沖縄県だけではありません。長崎県知事や山口県知事がアポなしで訪問して “有力者” が会談に応じるため、スケジュールを調整してくれるかを考えなければなりません。日本政府のように「極端に沖縄に寄り添う姿勢」を見せることの方が例外的な対応なのです。
翁長知事の訪米は「辺野古移設反対」を訴えるパフォーマンスをしただけに過ぎないと言えるでしょう。
アポイントが取れていたなら発表していたでしょうし、マティス国防長官と “入れ違い” になるようなことは起きません。もし、翁長知事がアメリカで新国防長官との会談がセッティング済みであったにもかかわらず、先方からキャンセルされたのであれば、メディアの前で「沖縄が軽視されている」と大騒ぎできたからです。
しかし、現実は翁長知事がアメリカ・ワシントンDCから「安倍首相とマティス国防長官の合意は失礼」という意味のない批判を述べているのです。
これほど無意味なアメリカ訪問はありませんし、税金の無駄遣いです。補助金を効果的に使うことができず、知事の実質的なアメリカ旅行で浪費しているようではまともな産業が育つ見込みは極端に低いと言わざるを得ません。
もし、日本政府と良好な関係を構築できていたなら、東京でマティス国防長官と会談できたはずです。地政的にも沖縄にある在日アメリカ軍基地のプライオリティーは高く、地元との友好な関係は必要とアメリカ側も見なすと考えられるからです。
しかし、沖縄県は敵視の傾向を強めていますし、自称・市民による在日アメリカ軍に対する傍若無人な振る舞いを黙認する有様です。
これでは “軍出身者” を重用する傾向のあるトランプ政権の閣僚は沖縄に良い印象を抱かないでしょう。敵対者を甘やかすことは自分たちのリスクを高めるだけであり、厳しい対応を迫られることになると予想されます。
特に、「台湾移転」という話が報じられた件に対し、沖縄は報道自体を無視するスタンスを貫いていますが、いずれ踏み絵を迫られることになるでしょう。
アメリカ軍基地問題に取り組む姿勢をどれだけアピールしたところで、肝心の県政に問題が生じていることを隠すことにはなりません。
特に、自らの腹心である安慶田光男・元副知事による口利き問題の解明や、沖縄市でのいじめ問題など教育分野で足元が揺れていることを認識する必要があります。翁長知事の訪米はこれらの問題を誤魔化すためのパフォーマンスと化しているのですから、論外と言えるでしょう。
“琉球王国の独裁者” として威張り散らす前に、やるべきことがあるのではないでしょうか。