部落解放同盟は “同和奨学金” で甘い汁を吸い続けてきたことに対する見解を出せ

 大阪市が同和対策事業の一環として、「 “同和奨学金” という名目で学費を貸与し、返済を免除する」との政策を続けて来ました。

 しかし、返済免除の法的根拠がなかったことから対象者に奨学金の返済を求めたところ、一部が拒否し、市が裁判を起こしたと NHK が伝えています。

 

 大阪市は、長年、同和対策事業の一環として、高校や大学の進学者向けの奨学金制度を設け、実質的に返還を免除し、差別の解消を目的とする国の特別法が平成13年度末で期限切れになった後も、独自の施策として制度を続けてきましたが、「返還の免除には根拠法令がない」などとして、平成22年になってから奨学金を返すよう求めました。

 対象は186人で、300万円近くを請求された人もいて、このうち17人は、「返す必要がないと思っていたのにあとになって返せというのは納得できない」として応じず、市が、裁判を起こしていました

 26日の判決で、大阪地方裁判所の柴田義明裁判長は、「当時の条例には、奨学金の返還を免除するという規定はない。当時の市の職員がそのような説明をした可能性はあるが、職員は市を代表するものではない」として、市が請求した全額、1人あたり最大で300万円近くを市に返すよう命じました。

 (中略)

 代理人の弁護士によりますと、17人は、全員が控訴する考えだということです。

 

 

利権にしがみつく “同和” は全体の1割

 返済が免除されているのであれば、一方的な給付と同じです。同和であることを理由に恩恵を受けられる状況は明らかな『逆差別』と言えるでしょう。

 「差別撤廃」を要求しながら、自分たちは甘い汁を吸い続けるという姿勢は世間からの風当たりが強くなって当然です。

 しかし、対象者の大多数がゴネている訳ではないことに注意が必要です。大阪市が返還を求めた対象者は186名。そのうち17名(全体の 9.1%)が返還を拒み、裁判になったという経緯があるのです。

 大多数は『世間一般と同じ奨学金制度』と同じ対応に合意しており、一部がゴネ得を求めて裁判で争っていると評することが適切と言えるでしょう。

 

部落解放同盟は “同和奨学金” に対する見解を発表すべき

 同和問題で積極的な政治活動を行っているのは部落解放同盟でしょう。政治的要求をするのであれば、同和の当事者たちが甘い汁を吸い続け、裁判沙汰にまで発展した今回の問題についても組織としての見解を示す責任があります。

 「奨学金の返還請求に応じた9割を支持するのか、それとも返還義務はないと裁判に出た1割を応援するのか」

 どちらの立ち位置を採るのかを明確しなければなりません。組織としての当然の責務と言えるでしょう。もし、見解を明らかにしないのであれば、単なる “圧力団体” に過ぎません。

 “圧力団体” には厳しい批判が向けられますし、それを「差別」とすり替える手法はネット時代には逆効果です。情報拡散のスピードが速く、圧力をかけるために動いた証拠を相手側に掴まれると「〇〇から圧力があった」と炎上する火種となるからです。

 

同和地区出身者だけを対象とした奨学金制度という名の給付には問題がある

 高校・大学進学者を対象とした奨学金制度を継続するのであれば、同和地区出身であるかに関係なく同様の基準で運用しなければなりません。同和地区出身者は返済が免除される一方で、他の地区出身者は返済が求められることは不公平だからです。

 そのため、次のような条件とすることが適切と言えるでしょう。

  • 奨学金を申請する1年前から大阪市内に住民票が置かれている
  • 奨学金の受給者が日本国籍を有している
  • 返済の免除は成績で決定する

 「学力を育む」という点で奨学金を出す訳ですから、「同和地区出身であるか」は評価項目の対象外であるはずです。“同和” のみが優遇されていることはおかしいことなのです。居住実態がある日本国籍保有者を学校成績によって給付を決定することが本来の目的でなければなりません。

 

 ゴネ得を求め、既得権益にしがみつく姿は見苦しいものです。嫌気が刺す要因になるため、世間一般と同じ考えを持つ人から順に距離を取るようになるのです。

 部落解放同盟の組織率が低下し、若手・中堅の人材が不足する最大の原因になっているのです。そのことを自覚し、甘い汁を吸い続けようとする姿勢は組織としても容認できないと明言しない限り、凋落に歯止めがかかることはないと言えるのではないでしょうか。