ピョンチャン冬季五輪では長野オリンピック時と匹敵するメダル数を獲得する可能性あり

 2月9日に韓国・ピョンチャン(平昌)で冬季オリンピックが開幕します。「どれだけメダルを獲得できるのか」が注目点の1つですが、今大会は過去に日本が最大のメダル数を獲得した長野五輪での記録を上回る可能性があります。

 どういった熱戦が繰り広げられるかが注目点と言えるでしょう。

 

1:長野オリンピック時のメダル数

 1998年の長野オリンピックで日本は合計10個のメダル(金:5、銀:1、銅:4)を獲得しました。

 ジャンプが2つ(個人 LH、団体)、スピードスケート、ショートトラック、女子モーグルが金メダルを獲得した種目でした。この記録にどれだけ迫れるかがピョンチャンでの目標となるでしょう。

 ちなみに、直近のソチ五輪では合計8個のメダル(金:1、銀:4、銅:3)を獲得していますが、長野オリンピック時と比較すると、競技数が増えている点に留意する必要があります。

 これはスノーボードなどを筆頭に IOC が “若者人気” を確保する目的で採点競技の数が増加しているためです。「新種目でのメダル獲得数」と「既存競技でのメダル数」を分けた上でメダル獲得数の評価をすべきと言えるでしょう。

 

2:「金メダル候補の本命」として大会を迎える選手は多い

 ピョンチャン冬季五輪に臨む日本代表ですが、特筆点は「金メダル候補の本命、または対抗の1番手」と目される選手が(既存競技で)数多くいることです。

  • 男子フィギュアスケート(羽生結弦、宇野昌磨)
  • 女子スピードスケート・500m(小平奈緒)
  • 女子スピードスケート・1000m(小平奈緒)
  • 女子スピードスケート・団体追い抜き
  • 男子ノルディック複合・個人NH(渡部暁斗)
  • 男子ノルディック複合・個人LH(渡部暁斗)

 上記の6競技で示した選手・チームは金メダル争いに絡むことが確実視されていますし、「その状況にいて当然」とどの国のメディアも見ていることでしょう。

 そのため、金メダルを期待される選手が「国民やマスコミからの期待」というプレッシャーをどのようにコントロールするかが重要になることは言うまでもありません。ただ、選手は競技に専念すべき立場ですから、コーチや JOC が広報を請け負う形で負荷を分散すべきだと言えるでしょう。

 

 もちろん、「メダル争いには確実に加わってくる」という選手や競技は多く存在します。そうした立場の選手たちは「金メダル本命」と見られていた選手が本領を発揮できない状況となれば、表彰台の中央に立つ可能性が高くなる訳ですから、ベストパフォーマンスを披露することを最優先すべきでしょう。

 メダルを獲得した選手にスポットライトが当たりやすいことは仕方のないことですが、オリンピックという大舞台で自己新記録を出した選手にも同様の称賛をすることが必要と言えるのではないでしょうか。