大坂なおみが BNP パリバ・オープン(プレミア・マダントリー)で初優勝、大きな成長を遂げる
女子テニスの大坂なおみ選手が4大大会に次ぐ格付けのプレミア・マダントリーの大会で優勝したと NHK が報じています
大坂選手がレベルアップをするために取り組んできた成果は1月の全豪オープンで垣間見えていました。今回の BNP パリバ・オープンでは『結果』が示されたと言えるでしょう。
アメリカで開かれているテニスの女子ツアーの決勝で、大坂なおみ選手が世界ランキング19位のロシアの選手にセットカウント2対0のストレートで勝ち、ツアー初優勝を果たしました。四大大会に次ぐ格付けの女子ツアーの大会で、日本選手が優勝するのは、大坂選手が初めてです。
大坂選手がテニスの4大メジャー大会に次ぐカテゴリーの大会で優勝したことは快挙と言えるでしょう。
なぜなら、トップ選手が出場義務を負っている大会であり、大会のレベルは4大メジャー大会と遜色のないものだからです。その中で優勝した実績は選手の価値を大きく高めるものだからです。
1:テニスツアーのカテゴリー
男子ツアーと女子ツアーでは呼び名は異なりますが、カテゴリーは以下のように分類されています。
男子ツアー | 女子ツアー |
---|---|
4大大会(全豪・全仏・全英・全米) | |
ATP 1000 | プレミア・マダントリー |
ATP 500 | プレミア5 |
テニスは大会ごとにポイントが設定されており、それによって世界ランキングが発表されます。4大メジャー大会で優勝すると、2000ポイント。準優勝は1200ポイント(女子は1300ポイント)が与えられます。
大坂選手が優勝した BNP パリバ・オープンは4大メジャー大会に次ぐカテゴリーで優勝者は1000ポイントを手にすることができるため、大きな価値があると言えるでしょう。
2:“成長中” の大坂なおみが優勝したという事実
NHK は大坂なおみ選手が成長した理由として次の3点をあげていますが、これらの点は全豪オープンが行われていた1月の時点で神仁司氏がコラムで触れています。
- フォアハンドのフォームの改善
→ ショットの正確性を増やすため - 7キロの減量
→ コートカバーリング能力の向上 - サーシャ・バジン氏を新コーチに招聘
→ 精神面での成長
20歳で “成長途上” の大坂選手が課題点を抱えていることは当たり前です。選手としての強みを消さずに、課題点を上手く改善できたことが結果になったと言えるでしょう。
大坂選手の強みは『パワー』ですが、『パワー偏重』の状態でした。それを「パワーという強みを残しつつ、動ける範囲を広げる」というスタイルに変化することを選んだのです。優勝という結果を手にした訳ですから、今後はどれだけ成長曲線を維持することができるかが注目点になります。
大坂選手が優勝したことで、次回大会以降は対戦相手からのマークは厳しくなることが予想されます。
その際、精神面での成長が本来の力を発揮する上で重要になります。大坂選手が4大メジャー大会で残る全仏・全英(ウィンブルドン)・全米オープンでどのような成績を残すのかに注目と言えるのではないでしょうか。