共産党の志位委員長、「森友・加計問題は倒閣目的で再発防止策には興味ない」とツイッターで宣言

 日本共産党の志位和夫委員長が「首相が辞めるまで森友・加計問題を徹底的にやる」とツイートしています。

画像:志位委員長のツイート

 “確かな野党” という共産党の名キャッチフレーズに合致した素晴らしい意気込みと言えるでしょう。しかし、問題解決や再発防止策には一切の興味を示していないのですから、無責任野党の域を出ることはないでしょう。

 

 「モリカケいつまでやってんだ」と言う声がある。もちろん外交も経済もしっかり議論している。ただ一国の首相が国会の場で平然とウソをついていたら、そんなことを許していたら、それは政策論争以前の民主政治が成り立たなくなるという大問題だ。だからこの問題は徹底的にやる。首相が辞めるまでやる。

 志位委員長は上記のツイートを行っていますが、5月30日に行われた党首討論はすべて森友・加計につぎ込んでいました

 そのため、「外交や経済もしっかり議論している」と主張は矛盾があると言えるでしょう。6分という時間であっても、質問を内容を工夫することでその点をアピールすることは可能だったからです。

 

『再発防止策』を語れない時点で倒閣運動に過ぎない

 安倍首相が辞める・辞めないに関係なく、問題に対する『再発防止策』は必須です。

 なぜなら、「官僚機構が公文書を政府に知られることなく改変することが可能である」という現状が問題だからです。つまり、文書管理の問題が生じており、それに対して有効で現実的な『再発防止策』を与野党のどちらが提示できるかがポイントなのです。

 「現・与党に有利な改変は問題だが、現・野党に有利な改変はOK」などという基準は許されません。無断での改変そのものが問題であるからです。

 この認識を持たず、「安倍政権を倒せば、すべてが解決される」などと考えている野党の姿勢では問題の根本的な原因は解決されずに放置されたままになってしまうのです。これでは単なる倒閣運動に過ぎないと言えるでしょう。

 

「モリカケをいつまでやってんだ」は政権を経験した野党に対する批判

 次に、「モリカケをいつまでやってんだ」との批判があると志位委員長はツイートしています。これは共産党ではなく、政権を担った経験がある旧・民主党系議員が中心となっている政党への批判でしょう。

 「疑惑」と述べるだけで、『疑惑の根拠』を提示しようとしない。これでは「追求している(と自分たちは思い込んでいる)政党に対する批判」が起きて当然です。

 政権を担った経験のある政党であれば、根拠すら提示できない疑惑で騒ぐことなど論外です。有権者が期待していることは「自民党よりマトモな政策」を提案し、国会で議論を行うことです。

 その結果、良い提案であれば与党案に反映され、法案成立となるでしょう。そうした行為が期待されているから、「モリカケをいつまでやってんだ」との批判が出てくるのです。

 

無責任野党によるテレビ用パフォーマンスなどは求めていない

 『維新の党』や『希望の党』を除く野党は「政権を担う責任を負う必要はないが、マスコミが取り上げてくれる野党第1党」のポジション狙いでしょう。

 なぜなら、政策に対する結果責任を負う責任がない気楽な立場を得られるからです。その上、メディアからの批判を受けることはほぼ皆無であり、デタラメな主張を展開しても擁護してくれるのです。

 これではテレビ用のパフォーマンスに走る議員・政党が続出して当然です。

 責任を負いたくないから、「疑惑を持たれた側が潔白であると証明せよ」との相手に『悪魔の証明』を平然と求める事態を招いているのです。“真っ当な政治” を掲げる『立憲民主党』の支持率が伸び悩んでいるのはこうした姿勢が有権者に見透かされているからでしょう。

 『国民民主党』は党首討論で正攻法で自民党・安倍総裁と渡り合っていました。一時的なパフォーマンスかもしれませんが、こちらの方が真っ当な政治と言えるでしょう。

 

 共産党が経済問題や外交問題で騒ぎ、悪影響を与えるのであれば、意味のない問題を身内だけで騒ぎ続けてくれた方が国益に大きな貢献をしてくれることでしょう。まずはデマに基づく批判を行ったことを詫びるということから志位委員長は始めるべきと言えるのではないでしょうか。