欧米で新型コロナウイルス(Covid-19)の感染者数が急増中、フランスやスペインなども日本以上の深刻化が懸念される状況に
ワイドショーが新型コロナウイルス(covid-19)の恐怖を煽る報道を続けていますが、「日本の対応が問題」なら「欧米の対応は深刻」と言わざるを得ないでしょう。なぜなら、日本以上の感染者数や死者数を記録している地域があるからです。
厚労省が3月6日(金)に発表した数値でフランスは日本よりも深刻な状況ですし、スペインも続いています。1週間後には欧米の感染者および死者が日本よりも多くなっているでしょう。
イタリアは現地3月7日18時の時点で死者233名
ヨーロッパで最も深刻な状況にあるのはイタリアです。当局が発表した現地3月7日(土)18時時点での発症累計者は5061名。死者は233名で集中治療室に567名という状況です。
厚労省が日本時間6日に発表したイタリアの死者148名は時差の関係で「イタリア時間5日18時に発表された数字」です。
感染拡大の中心となっているロンバルディア州をイタリア政府が封鎖しなければ、感染のペースが衰える兆しは得られないでしょう。ヨーロッパ圏はシェンゲン協定によって『移動の自由』が保障されているのです。
ヨーロッパで感染者が激増するのは9日(月)以降が本番と言えるでしょう。
3月下旬には日本の感染者数と死亡者数はトップ10から転落する可能性が高い
3月第1週における日本国内での新型コロナウイルス感染者数は「1.3倍」で、死者は1名増えて6名となりました。同時期にヨーロッパでの感染者数は「3〜10倍」となっており、フランスとスペインでの死者数は日本を超えています。
感染者の数が飛躍的に増加しているドイツですが、t-online によりますと「(感染者が多く確認されている)北部を中心に “ドライブイン検査” が導入されている」とのこと。
ドイツは『韓国式』を導入したことになりますが、「軽症者が医療リソースを消費してしまうと韓国やイタリアのような医療崩壊が発生」してしまいます。
そのため、「医療リソースを守れるかが大きなポイント」と言えるでしょう。
今週からヨーロッパは「サッカーの試合観戦」を理由にサポーターが国際移動をする
ヨーロッパで新型コロナの患者数が増加すると言える理由は「今週からチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの試合が再開されるから」です。
- 3月10〜12日、17〜19日に UEFA が主催するサッカー大会がある
- 国際試合のため、サポーターが “遠征” する
- 「イタリア」は警戒されるが、「その他観戦地域」はノーマーク
- スタジアムよりも、「バブ」や「バー」がクラスターになりやすい
“屋外のスタジアム” でサポーターが新型コロナウイルスに観戦する可能性は少ないでしょう。なぜなら、「吹きっ晒し」だからです。
しかし、サポーターは試合前後にパブやバーで “ガソリン補給” を行います。パブやバーは『屋内の閉鎖的な空間』で『人と人とが至近距離』で『一定時間以上交わる』という「クラスターが発生する条件」が揃っており、感染爆発が起きても不思議ではないと言えるでしょう。
現行法では緊急事態宣言ができない日本は新型コロナウイルスによる死者・重症者の増加ペースを上手く抑制することができています。にも関わらず、「対策が遅い」とマスコミから批判されるのです。
それなら、日本以上のペースで患者数や死者数を増やしている欧米諸国を「致命的」と批判する必要があるでしょう。
日本政府が参考すべき『現実的に実行可能な対策』が存在するのであれば、それを紹介することがマスコミの役割と言えるのではないでしょうか。