姜正浩(カン・ジョンホ)に性的暴行疑惑、その間の成績は ...
MLBピッツバーグ・バイレーツに所属する韓国人内野手、姜正浩(カン・ジョンホ)選手が性的暴行容疑でシカゴ警察の取り調べを受けていると『シカゴ・トリビューン』が報じています。
カン選手は昨シーズンにパイレーツ入りし、オープン戦の散々な成績で序列が最下位となった位置づけからスタートしました。
与えられたチャンスを活かし、最終的に126試合に出場し、打率 .287、本塁打15、打点58とルーキーとして良い成績を残したのですが、クリス・コグラン選手(シカゴ・カブス)からの “併殺崩し” をまともに受けて、シーズン終了の大怪我を負った経歴を有しています。
今季は5月に戦線復帰し、プレーをしていたのですが、グラウンド外で騒動が起きた模様です。
シカゴ・トリビューンが報じた警察発表の内容は以下のものです。
- シカゴの女性がカン・ジョンホとデートアプリ "Bumble" を通し、出会った
- カンは6月17日に女性をマグニフィセント・マイルのホテルの部屋に招いた
→ パイレーツがカブスに敗けた数時間後のことである - 女性は捜査員に次のように話している
- ウェスティンホテルのカンの部屋には10時頃に着いた
- 彼からアルコール飲料を飲むよう勧められた
- 15〜20分後には意識が朦朧とし、その後、性的暴行を受けた
- タクシーで自宅に戻るまで意識ははっきりしなかった
- 女性(23)は性犯罪被害者であり、身元は明かされない
- 6月19日に病院で検査を受けていることがその根拠である
- 正式な訴状が警察に提出されたのはそれから10日後のことである
シカゴ警察としては、被害を訴える女性がおり、“明らかな虚偽告訴” ではないと判断したため動いたのでしょう。これから、証言内容が事実であるか等の捜査が行われるものと思われます。
『女性の人権』を掲げる組織や活動家が今回の事件にどのような姿勢を見せるのかにも注目です。
慰安婦問題など女性が被害者となっている事件では「勇気ある女性の証言を疑うことなどけしからん」と主張する人々が存在します。そのような主張を持つ人々には「姜正浩(カン・ジョンホ)の行為は決して許されるものではない」と批判する先頭に立って欲しいものです。
今後、カン・ジョンホ選手を取り巻く環境は厳しいものになると思われます。MLBはNFLボルティモア・レイブンズに所属していたレイ・ライス選手のDV事件を契機に、家庭内暴力・性的暴力・児童虐待に対する規範を選手会と合意の上、導入しているからです。
今年5月にはアトランタ・ブレーブスに所属するエクトル・オリベラ選手が知人女性に暴行した容疑で逮捕され、MLBから82試合の出場停止処分を受けました。
カン・ジョンホ選手のケースも同様の処分が下される可能性は十分にあると言えるでしょう。しかし、余罪がなければ、解雇やMLBから追放されるレベルにまでには達していないと現状では考えられます。
なお、カン・ジョンホ選手の成績(7月5日現在)は下表のとおりです。
項目 | 2015年 | 2016年 | 直近14日 | 直近7日 |
---|---|---|---|---|
試合数 | 126 | 48 | 10 | 5 |
打数 | 421 | 152 | 29 | 12 |
安打数 | 121 | 38 | 4 | 2 |
本塁打数 | 15 | 11 | 2 | 0 |
打点 | 58 | 28 | 2 | 0 |
打率 | .287 | .250 | .138 | .167 |
出塁率 | .355 | .326 | .265 | .286 |
OPS | .816 | .845 | .610 | .452 |
6月中旬頃から打率が2割を切り、スランプに入っていることが成績からも見て取ることができます。
おそらく、“何か” があったのでしょう。「実に興味深い」と言えるのではないでしょうか。