韓国政府が北に800万ドルを拠出することを決定、来年には1000億円規模にするための予算編成も進行中

 日本が国際社会に対し、北朝鮮への圧力を求めている中で、真逆の動きをする国があります。

 ムン・ジェイン大統領が率いる韓国政府が人道支援の下、北朝鮮に800万ドルの支援を実施することを決定したと日経新聞が伝えています。

 時期を明言しなかったことを理由に日経新聞は「先送り」と韓国政府の姿勢に理解を示しています。ですが、「北朝鮮に金を渡す」ことは決定しており、批判しなければならないことと言えるでしょう。

 

 韓国政府は21日、北朝鮮に人道支援を実施するかどうかを決める南北交流協力推進協議会を開き、国連の機関を通じて800万ドル(約8億9千万円)相当の支援を実施すると決めた。だが、支援の時期は、今後の南北関係を注視しながら改めて議論するとした。時期を先送りし、北朝鮮への支援に懐疑的な一部の国内や海外の意見に配慮したとみられる。

 韓国統一省によると、国連児童基金(ユニセフ)に350万ドル、世界食糧計画(WFP)に450万ドルの供与を決めた。

 

 ムン・ジェイン(文在寅)は親北派の人物ですので、“北朝鮮のために働くエージェント” と同じです。その一端が今回の決定で現れたと言えるでしょう。

 なぜなら、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返す中で人道支援の実施を発表する必要はないからです。「人道支援を実施する」と決定すれば、後は「いつやるのか」を確定させるだけです。この行為は北朝鮮だけが喜ぶ結果となると考えられます。

 

1:北朝鮮への経済制裁を骨抜きしたいだけ

 北朝鮮に対してはアメリカや日本がさらなる経済制裁を呼びかけています。韓国が「人道支援」という名の “経済支援” をするのであれば、制裁の効果が薄れることは明確です。

 親北派のムン・ジェイン政権はそれを狙っているのでしょう。もちろん、一時的には北朝鮮と友好的になれるかもしれません。しかし、長期的に見れば、北朝鮮にたかられることは目に見えています。

 反社会組織に「みかじめ料」を払っていることと同じなのですから、成果が得られなくて当然です。ムン大統領が「北が主導する形での南北統一」を目指していない限り、プラスの結果を手にすることはできないと言えるでしょう。

 

2:1000億円規模の上納金を予算編成に組み込むことに注力している韓国政府

 「800万ドルの人道支援を実施する」と発表した韓国政府ですが、これは前菜に過ぎないと言えるでしょう。なぜなら、1000億円規模の協力金を北朝鮮に手渡す予算編成が進んでいると9月21日付の朝鮮日報で報じられているからです。

 韓国政府が編成した1兆ウォン(約1000億円)規模の来年度南北協力基金に金剛山観光再開・白頭山観光開始・水産業協力・経済特区開発など対北朝鮮投資事業が含まれていることが20日、確認された。

 安保理決議に違反する内容であるにもかかわらず、予算に組み入れようとしている時点でムン・ジェイン政権がどこを向いているかは明白です。明らかに北朝鮮のスポンサーとして動いている訳ですから、韓国への対応も見直す必要があると言えるでしょう。

 “人道支援” で突破できるなら、韓国で予算編成が進行中の「北朝鮮への上納金」も “人道支援” という名目で突破しようとするのは見え見えです。国際社会の足並みを見出し、地域の安定を脅かす国の支援に乗り出しているのですから、批判をすることがマスコミの責任であるはずです。

 

 日本政府に勇ましく注文を付けるのであれば、外国政府の姿勢・方針についても同様に論評しなければなりません。それがメディアに期待されていることと言えるのではないでしょうか。