池上彰氏、TBS の番組で「加計学園に投じられる税金で韓国の獣医師が養成される」とデマを流す
12月12日に TBS 系列で放送された番組で池上彰氏が事実と異なる内容を述べています。
加計学園の疑惑を報じる TBS に忖度した放送内容となっており、訂正放送が必要なレベルと言えるでしょう。
■ 池上彰氏が番組で述べた内容
TBS で12月12日に報じられた『教えてもらう前と後』で池上彰氏が述べた内容は以下のものです。
- 加計学園・獣医学部の募集人員は140人で、その内20人は韓国からの留学生枠
- 定員割れを懸念したことが理由と言われている
- 韓国の獣医師を国の税金で育成することになる
加計学園・獣医学部の設置に反対する人々からすれば、怒りを招くような事実が判明したと言えるでしょう。しかし、この池上氏の説明に誤りがあることが問題なのです。
■ 事実
1:「韓国人留学生枠」は存在しない
まず、池上氏が番組内で言及した「韓国人留学生枠」は存在しません。実際にあるのは「私費外国人留学生枠」であり、これは募集要項(PDF)が公開されています。
学費についても、以下のように明記されています。
年間約250万円を要することが確認できるのです。また、池上氏が述べる「日本の税金で外国人を養成している」との発言は日本国内の大学で現在学生をしている外国人全体に言えることです。
ほとんどの大学に助成金が入っていることが現状なのですから、批判の矛先とロジックが完全に間違っているのです。「排外主義的な発言」として批判されるレベルのものと言えるでしょう。
2:獣医学部で勉強しただけでは獣医師にはなれない
「獣医学部を卒業すれば、獣医になれる」と池上氏は思っているのでしょう。これは間違いです。なぜなら、獣医学部を卒業しただけでは獣医師を名乗るために必要は獣医師免許を取得できないからです。
- 『獣医師』とは『獣医師免許』を保有する者
- 『獣医師免許』は『獣医師試験』を合格することで得られる
- 『獣医師試験』の受験資格は『獣医学部卒業』が一般的
獣医学部は「『獣医師試験』の受験資格を得られる」という位置づけです。したがって、加計学園・獣医学部を卒業しただけでは韓国で通用する『獣医師免許』が付与されるという事態は起こりえないのです。
日本の『獣医師免許』を取得するには、日本で『獣医師試験』を合格する必要があります。ちなみに、日本の『獣医師免許』を持っていたとしても、韓国では『獣医師』として活動することはできません。
これは「韓国で韓国語の試験に受かる必要がある」と日本獣医師会が案内していることからも明らかです。事実とは異なる説明を行い、視聴者をミスリードした番組は訂正すべき内容と言えるのではないでしょうか。