尼崎脱線事故の遺族がJR西に「新幹線の台車亀裂事故の担当者への処分」を要求し、第2の尼崎脱線事故を引き起こす要因を作り始める
「社員を処罰する企業風土」が根付いていたJR西日本で無理なダイヤ編成が組まれた結果、尼崎での脱線事故が発生しました。処罰を恐れた現場運転手のトラブル隠しが最大の原因だったことを(一部の)遺族は忘れているのでしょう。
一部の遺族が「新幹線の台車亀裂トラブルの報告」を要求し、その席で「現時点で現場社員や指令員の処分がないのはおかしい」との声が出たと共同通信が報じています。
JR西は4遺族と面会。副社長から降格となった吉江則彦取締役が冒頭、「ご遺族の皆さんに深くおわびしたい。脱線事故以降、いろいろ取り組みをしてきたが、至らないところがある。これを契機に立て直しを図っている」と頭を下げた。
複数の遺族から、現段階で現場社員や指令員らの処分がないことに疑問の声が上がった。遺族の男性は「なぜ台車のあの部分に亀裂が起きたのか。早く解析してもらいたい」と要求した。
“ご遺族様” と揶揄されるに相応しい横暴な態度と言えるでしょう。「遺族会」ではなく、「JR 西の企業活動を監視する会」と名称を変更すべき有様だからです。
面会を要求した一部の遺族は尼崎での脱線事故の原因を覚えていないことは明らかです。クレーマーと化した “ご遺族様” の要望に JR 西日本が屈することになれば、第2・第3の尼崎脱線事故は起きることは容易に想像できることなのです。
1:JR 西日本に面会を要求した4名の遺族
JR 西日本は「一部の遺族から要望があり、台車亀裂事故の報告を三田市のホテルで行った」と神戸新聞が伝えています。出席者は4名で、氏名は以下のとおりです。
- 藤崎光子(78)
- 大森重美(69):『組織罰を実現する会』代表
- 他2名
面会を要求した上記4名(と非公開に反発した1名)は「活動家の色合いが極めて強い遺族」と言えるでしょう。
当事者ではない立場でありながら、『被害者カード』を振りかざすパフォーマンスをしているのです。脱線事故の原因をきちんと把握できていない遺族の感情に寄り添うと、同じ原因での大事故が起きることを理解できていないことは致命的なのです。
2:「脱線事故以前の企業体質に戻れ」と要求する4人の遺族
JR 西日本に面会を要求した4名の遺族が要求していることは「尼崎(福知山線)脱線事故が起きる前の企業体質に戻れ」です。明らかに学習能力がゼロと言えるでしょう。
- 新幹線の台車亀裂事故
- 現段階で現場社員や指令員への処分がないのはおかしい(脱線事故の遺族)
- 尼崎脱線事故(福知山線)
- 遠因:利用客からの所要時間短縮+利便性の要求
- 遠因:相互乗り入れ+過密ダイヤ
- トラブルで現場を処分する企業体質
→ 『日勤教育』 - 処分を恐れ、隠蔽が蔓延する現場
- 無謀な回復運転の常態化
処分は「現場のミス」が確定してからでも間に合います。トラブルが起きれば、問答無用で現場の責任とする企業体質は尼崎での脱線事故以前と同じであると言えるでしょう。
それとも、脱線事故の遺族は「JR 西日本は尼崎での脱線事故の遺族からの “要望” に屈し、事故で学んだ反省を活かすことができず、再び大事故を起こすこととなった」という事故報告書を読みたいのでしょうか。このような活動家の行為で危険にさらされることは到底我慢のできることではありません。
3:マスコミは公共交通機関の安全性を陥れる遺族を擁護し続けるのか?
今回、新幹線の台車亀裂事故で JR 西日本と面会した尼崎脱線事故の遺族4名は「公共交通機関の安全性を陥れる要求」をしていたことが明らかとなりました。
このような人物・団体を放置・黙認することは社会に悪影響が出ることは明らかです。“黒塗りのハイヤー” で移動ができるマスコミ関係者は気にも止めないでしょう。
しかし、鉄道が移動手段として欠かせない人々にとっては死活問題です。
自分や家族・親戚、大切な友人などが一部の遺族の身勝手により、安全性が下げられた状態で事故に遭遇するなど到底許せるものではないからです。また、JR 西日本の新入社員に対し、「加害企業に入った自覚はあるのか」などと罵るヘイトスピーチを展開している遺族もいる有様です。
安全基準を先祖返りさせ、脱線事故が起きる前の危険な状態に戻そうとしている一部の遺族がいるのです。活動家と化した遺族にマスコミが寄り添うことで、過去に起きた大事故と同じ原因の事故が繰り返されることとなるでしょう。
一線を超えた(一部の)遺族の振る舞いに対し、「本質を見失うな」と自制を促す記事や社説で警鐘を鳴らすことがマスコミの役割と言えるのではないでしょうか。