結局は民主党、民進党と希望の党は「安保反対」を掲げて先祖返り
NHK によりますと、新党結成に向けて動いている『民進党』と『希望の党』が基本政策の骨子案をまとめたとのことです。
問題となるのは『希望の党』が先の衆院選で掲げた公約と矛盾が生じることです。有権者を騙した訳になるのですから、大きな問題と言えるでしょう。
基本政策の案では、憲法改正について、「時代の変化に対応した未来志向の憲法を積極的に議論する」としたうえで「自衛権を行使できる限界をあいまいにしたまま、9条に自衛隊を明記することは認めない」としています。
さらに、安全保障関連法については「違憲と指摘される部分を削除することを含め、必要な見直しを行う」としています。
民進党と希望の党は、今月中にも、新党の綱領や基本政策などを正式に決定することにしています。
「民主党にルーツを持つ2つの政党が元に戻った」ということに過ぎません。政策についても、立憲民主党と同じような内容が掲げられることになるでしょう。
「野党第1党のトップ」というマスコミからちやほやされるポジションを巡る “内輪揉め” をしている状況が具現化しているという認識で十分すぎることなのです。
『希望の党』が先の衆院選で掲げた公約はどこへ?
先の衆院選で『希望の党』が掲げた公約の中に安保法制に対する言及が存在します。
9 危機管理の徹底
安全保障法制をめぐる与野党の不毛な対立から脱却し、日本の厳しい安全保障環境に対しては、党派を超えて取り組みます。北朝鮮への対応やミサイル防衛などを含め、現行の安保法制は憲法にのっとり適切に運用します。
『希望の党』はこの公約内容と真っ向から矛盾する行為をしているのです。衆院選を戦った多くの議員が「比例区での当選」であり、党が掲げた公約と真逆の動きをすることは有権者に対する裏切りと言えるでしょう。
このような行動は支持率を低迷させる原因になり得ることを自覚しなければなりません。
「筋を通した」と有権者に訴えられる方が好感を呼ぶ
昨今のマスコミは印象操作を積極的に手を染めている訳ですから、良いイメージを流布させる方が得策です。
例えば、マスコミは自分たちが掲げる政治的主張と一致する立憲民主党に肩入れしています。立憲民主党の所属する議員は「民進党が『希望の党』に合流を決めた際、全会一致で合意した」ものの、参加資格なしと見なされた議員が中心です。
この事実をメディアが “なかったこと” にしてくれた上、「筋を通した政治家によって結成された政党」と持ち上げてくれる状況なのです。
安保法制に賛成する議員をメディアは行為的には取り上げないでしょうが、次の総選挙に向けた布石になります。なぜなら、『立憲民主党』と『民進党+希望の新党』の両方に「どこが “真っ当な政治” なのか」と真正面から批判できるからです。
民主党が有権者からの支持を失った大きな原因は「宣言した内容と行動に矛盾があったから」です。
“立憲主義” を掲げながら、自分たちの政治的主張と合致する違法行為を批判しないようでは信頼回復とはならないでしょう。ダブルスタンダードで恩恵を受けているという実態が明るみに出るほど嫌悪感を招くという現実に目を向ける必要があると言えるのではないでしょうか。