アメリカ永住を目指すキャラバン隊がメキシコ国内を北上中、“ドリーマー” と持ち上げたリベラル派は立場を鮮明にすべき

 AFP 通信によりますと、アメリカへの移民を希望する中米出身者で構成されるキャラバン隊がメキシコ国内を北上しているとのことです。

 不法滞在者を “ドリーマー” を持ち上げたリベラル派は「新たなドリーマー」であるキャラバン隊に対する立場を表明すべきでしょう。なぜなら、『国境』に関する自らの立場が明らかになるからです。

 

 中米から米国を目指し、メキシコを北上している移民の移動集団(キャラバン)が24日、つかの間の休息を終えて行進を再開した。

 移民キャラバンはメキシコ南部ウイストラ(Huixtla)で1日の休息を取り、シャワーを浴びたり足を休めたりした後、明け方に出発。約12時間かけて徒歩やヒッチハイクで60キロ移動し、マパステペク(Mapastepec)に到着した。

 (中略)

 国連(UN)は移民キャラバンは約7000人と推計しているが、メキシコ当局は24日、それよりも大幅に少ない3630人と発表した。大半はホンジュラス出身とされる。

 

国境を強引に突破した密入国者を “キャラバン隊” を持て囃す異常事態

 日本は海に囲まれた島国ですが、陸上に国境が存在する場合は越境がそれほど難しくありません。これは「すべての国境線を防護することは非現実的であること」が理由です。

 そのため、国境警備隊を大幅に上回る人数で押し寄せれば、強引に突破できる可能性が昔より高まっているのです。

 “手荒な国境警護” はリベラル派のメディアが「非人道的」と非難します。密入国をしようとしている人物・集団の肩を持つ報道するのですから、真面目に任務をしている人々が報われないと言えるでしょう。

 それにより、肝心の国境警護が本来の機能を果たすことが難しくなり、公共の安全が脅かされることになるのです。メディアやリベラル派の責任は重いと言わざるを得ません。

 

ヨーロッパでの『難民問題』が、アメリカで『移民キャラバン問題』という形で生じる

 ドイツ・メルケル首相が「難民をすべて受け入れる」と発言したことで、シリア騒乱などで生じた自称・難民がドイツを目指したことで『難民問題』が発生しました。

 アメリカは『難民問題』に批判的な意見が散見されることはありませんでしたが、これは「シリア難民がアメリカ国内にやって来る可能性が低い」ことが大きな理由でしょう。要するに、他人事だったのです。

 ところが、中米が『移民キャラバン隊』を送り出したことで、『難民問題』の当事者と同じ状況に置かれてしまったのです。

 当事者意識を持ったアメリカ人は「受け入れ反対」を主張するでしょう。治安が悪化しますし、社会保障の支出も増加します。また、合法的に在留資格を得た『移民』が “バカ” を見る結果となるのです。

 むしろ、ドリーマーなどと持ち上げ、“目こぼし” を要求するリベラル派の方が問題と言えるでしょう。

 

ドリーマーを持ち上げたリベラル派が『移民キャラバン問題』に沈黙を続けることは卑怯だ

 「難民」や「ドリーマー」に理解を示して来たリベラル派は『移民キャラバン問題』に対する自らの立場を明らかにしなければなりません。沈黙が許されるテーマではないからです。

 ただ、どの立場を採るにしても、リベラル派は突き上げを受けることになるでしょう。

 もし、移民キャラバン隊をアメリカに受け入れるなら、第2・第3のキャラバン隊がやって来ます。アメリカが国境を閉ざすまで、キャラバン隊が到着し続けることでしょう。この現実と向き合わなければなりません。

 逆に、移民キャラバン隊に NO であるなら、「これまでの主張内容と異なる」と支持者からの突き上げを受けることになるでしょう。なぜなら、これまでの方針から180度転換することになってしまうからです。

 現状では「沈黙」が最も現実的な選択肢で、「トランプ大統領が不法滞在者予備軍を出身国に追い返してくれることを願う」以外にリベラルがプラス効果を手にすることができる選択肢は何もありません。

 

 ただ、その姿勢は卑怯なものであり、リベラルの “クズさ” を見せつけていることを自覚する必要があると言えるのではないでしょうか。