トランプ大統領、「不法移民に寛容な姿勢を打ち出す聖域都市は口ではなく行動で示せ」と踏み絵を迫る

 NHK によりますと、不法移民問題で対立が起きているアメリカでトランプ大統領が「不法移民を聖域都市に受け入れてもらうことを考えている」とツイートし、物議を醸しているとのことです。

 とは言え、『聖域都市』と呼ばれるアメリカの大都市はいずれも不法移民に寛容な姿勢を表明して来たのです。トランプ大統領に「口先だけでないなら、行動で示せるよな」と “踏み絵” を迫られているだけであり、政治的な報復と呼ぶには不適切と言えるでしょう。

 

 アメリカのトランプ大統領は、メキシコ国境からの不法移民を野党・民主党の地盤のカリフォルニア州などに移送することを検討していると明らかにしました。トランプ政権の不法移民対策に反対する民主党支持者が多い地域に対応を押しつける形で、政治的な報復だなどと波紋を呼んでいます。

 リベラル派は「トランプ大統領の不法移民対策」に反対し、「不法移民の受け入れ」を要求しています。

 その主張をトランプ大統領が逆手に取った “嫌がらせ” を行ったに過ぎません。これを「報復」と呼ぶには無理があると言えるでしょう。

 

トランプ大統領のツイート内容

 メディアが報じたニュースの元ネタとなったトランプ大統領のツイートは以下のものです。

画像:トランプ大統領によるツイート
  • 民主党が危険な移民法を変えようとしない
  • 聖域都市だけに不法移民を移送する案を強く検討中
  • 急進左派の国境開放・不法移民歓迎政策に合致するから、彼らは大喜びするだろう

 左派系は「移民のために国境を開放すべき」と主張しているのです。ただ、彼らが使う “移民” という言葉の意味は「不法移民」なのです。

 「移民」と名乗る「密入国者」なのですから、対応の当事者でないことを理由に無責任な主張を展開している民主党・急進左派勢力の姿勢が問題と言わざるを得ないでしょう。

 

「不法移民の受け入れ」の要求をしておきながら、「受け入れの責任者」になることを拒絶するのは矛盾である

 左派系は「政治的な報復」とトランプ大統領の方針を批判していますが、これは言いがかりに過ぎません。なぜなら、トランプ大統領の方針は「左派勢力が要求していた内容」を実行しただけだからです。

 ただ、責任の所在がトランプ大統領ではなく、急進左派などのリベラルになったのです。

 左派は「不法移民歓迎」を掲げ、責任を取らない立場からトランプ政権に対応を要求していました。その一角を占めていた聖域都市などに対し、「自らの主張内容を有言実行せよ」との “踏み絵” を迫られたのです。

 実行できなければ、「無責任な政策を掲げた」と批判されます。実行すると、不法移民が都市部に大量に放たれる訳ですから、治安の悪化や住宅価格の上昇を招くでしょう。

 どちらになっても左派リベラル界隈には不利益しか生まないことが明らかであり、それが白日の下にさらされることを嫌ったいるから「報復だ」などと論点を逸そうとしているに過ぎません。

 

 トランプ大統領が示唆した方針は急進左派に対する “嫌がらせ” であることは明らかです。しかし、左派が自ら政策を逆手に取る形で「有言実行」を迫っているだけであり、これを「報復」を批判することは論外です。

 厳しい選択を迫られている陣営が決断を避けるために「政治的な報復だ」と叫び、論点を逸そうとしている左派の姿勢は見苦しいと言えるのではないでしょうか。