政治家・河野太郎、外相としての方針をマスコミに語る
河野太郎外相がマスコミ各社からの取材に応じ、中国・韓国・北朝鮮などに対する見解を述べたと NHK が報じています。
外相として日本の国益を重視した発言を述べていますが、発言と行動内容が一致することが肝心です。近隣3カ国への方針を明かした状態ですので、ブレるかどうかを見極める試金石となるでしょう。
河野大臣は北朝鮮への対応について、「先に採択された国連安全保障理事会の新たな制裁決議が完全に履行されれば、10億ドル以上のカネの流れを制約できるようになる」と述べました。
そのうえで、河野大臣は「いろいろなところに抜け穴があるようなので、きちんとつぶしていく必要がある。北朝鮮が、非核化に向けての明白な意思と行動を示すまでは圧力の時だ」と述べ、国連安保理の新たな制裁決議を完全に履行するため、国際社会の連携が必要だという考えを強調しました。
また、河野大臣は中国について、「経済的に大きな地位を占めるようになり、国際ルールに基づいてやっていくことが大事だ。大国としてのふるまいを期待したい」と注文をつけました。
さらに、韓国に対し、慰安婦問題をめぐる日韓合意の着実な履行を求める姿勢を示したほか、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が、太平洋戦争中に日本の工場で働かされたとする元徴用工らの問題は解決していないと主張したことについて、「完全に解決済みの話であり、特に問題ではない」と述べました。
1:「政治家・河野太郎」か、それとも「政治家・河野洋平の息子」か
河野太郎氏は父である洋平氏が『河野談話』を発表した経緯があり、洋平氏と比較されてしまうことは止むを得ないでしょう。
『河野談話』によって慰安婦問題で騒ぎたい界隈に利益がもたらされ、日本は汚名を着せられたのです。中国や韓国は「河野洋平氏の政治姿勢を踏襲する政治家であって欲しい」と願うでしょうし、日本国民は「第二の河野洋平はあり得ない」と考えるはずです。
もし、河野太郎氏が総理大臣になることを政治家としての目標に掲げているのであれば、日本国民からの支持が不可欠です。
どれだけ中韓から支持を得ても、日本国民から嫌われるようでは自民党総裁として総選挙に勝てません。総選挙に勝てない国政政党の代表は総理の座に就くことはできないため、どこに重きを置いているかが鍵と言えるでしょう。
2:「有言実行できるか」が河野外相のステップアップに直結する
インタビューの中で中国・韓国・北朝鮮への対応方針として、河野外相は次のように述べました。
北朝鮮 |
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中国 |
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韓国 |
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外相として “言うべきこと” は言ったと評価されるはずです。次のステップは「自らの発言内容に沿った外交政策を着実に遂行できるか」という点になります。
口先だけで行動力が伴わなかったオバマ前アメリカ大統領のようになるのか、発言内容に責任が持てる政治家となるのかには雲泥の差があります。将来、総理の座を目指すのであれば、まずは実績を残すことが必須と言えるでしょう。
岸田・前外相のように外交シーンで存在感を発揮することができるのか。外交での方向性を明らかにした河野外相がどういった政策を責任者として実施していくのかに注目と言えるのではないでしょうか。