党名変更の連発で過去の失政と向き合わない無責任な立憲民主党が「『民主党』ではない『りっけん』だ」と逆ギレ

 参院選での選挙活動で自民党総裁である安倍首相が「民主党の枝野さん」と演説をすることに対し、立憲民主党が「『りっけん』だ」と批判するツイートを投稿しています。

 安倍首相の応援演説の内容を「恥ずかしい」などと揶揄する声もありますが、この “挑発” に乗った時点で野党の敗けです。なぜなら、前歴を指摘することは『言論の自由』で保証されていることだからです。

 また、立憲民主党が民主党時代に行った政策に対する責任を問われることは当たり前のことです。「名称が異なるなら過去は不問」では有権者を騙そうとしているだけと言わざるをを得ないでしょう。

 

 参院選で安倍晋三首相(自民党総裁)が応援演説する際、立憲民主党の枝野幸男代表を「民主党の枝野さん」と「言い間違い」をする場面が頻発している。その後に「毎回、党が変わるから覚えられない」などと「釈明」を加え、演説の定番文句になりつつある。

 立憲民主党が文句を言っているのは朝日新聞が報じた演説での “掴み” 部分です。

 民主党は “党名ロンダリング” と揶揄されるほど、政党の名称を変更しています。また、「民主党とは違う」と民主党時代に閣僚を務めた人物が発言し、過去に自らが政府首脳という立場で下した判断に対する責任を負うことからも逃げる始末です。

 このような姿勢が容認されている方が問題であると言わざるを得ないでしょう。

 

立憲民主党の略称は2019年5月まで『民主党』だった

 まず、立憲民主党が『民主党』という略称を使っていたことは紛れのない事実です。

画像:略称『民主党』を呼びかける立憲民主党

 2017年10月に「選挙で名前を書く際は『民主党』を使って下さい」と第48回衆院選に向けて積極的に呼びかけていました。

 立憲民主党が「略称を『りっけん』に変更する」と発表したのは2019年5月になってからです。つまり、それまでは立憲民主党の略称は『民主党』だったのです。

画像:参院選での略称変更をアナウンスした立憲民主党

 国民民主党ができたのは2018年ですから、『民主党』という名称は以前から使用している立憲民主党に専有権がありました。

 しかし、この名称を使うと『民主党政権』の “苦い記憶” を有権者に思い出せてしまいます。立憲民主党は民主党・菅直人政権の閣僚らが政党の役職に名を連ねているのですから尚更です。だから、「民主党」という名に過剰反応を示しているのでしょう。

 

「『政治家の実績』という前歴を指摘することができない」という事態は『言論の自由』が侵害されていることと同じ

 例えば、「沖縄に在日米軍基地の辺野古移転」を決定したのは “民主党政権” です。「消費税率の 10% への引き上げ」も “与党・民主党” が自民党・公明党を含めた『三党合意』で決定しています。

 民主党政権下に閣僚という形でこれらの決定に関わった立憲民主党の現執行部が他人事の姿勢を採ることは論外です。

 これらの事実は民主党時代は未成年で選挙権を持っていなかった若い有権者が知っておくべき事柄であり、『知る権利』で保証されていなければならないことです。

 また、安倍首相の演説についても『言論の自由』の範疇でなければなりません。枝野代表ら立憲民主党の執行部が政治家として行った実績を指摘することが禁じられている社会の方が「民主主義という点では問題である」と言わざるを得ないでしょう。

 

政党が “同じ失敗” を繰り返すことを止めるために、批判という形で声を上げる有権者もいる

 立憲民主党が「民主党」という名前に過剰反応するのは「結党の経緯」も大きく関係していると考えられます。

 「草の根運動から生まれた新しい政党」と宣伝していますが、これは事実と異なります。実際は「『希望の党』への合流を希望するも、入党が認められなかった民進党左派を中心に結成された政党」だからです。

 「信念を持ち合わせていないこと」が浮き彫りになるため、過去に焦点が当たることを毛嫌いしているだけなのです。自らが進めた政策で効果で出なかったことを反省し、改善を目指すなら成長の余地は残されていると言えるでしょう。

 しかし、立憲民主党は「(失敗が明らかになった)政策を進めた政権とは無関係」を責任転嫁を図っているのです。このような姿勢の政党を黙認すると、今後も同様の失政を繰り返すことになるでしょう。

 同じ失敗が起きる前に「批判」という形で方針転換を求めている有権者の声に野党や(それを盲目的に応援する)マスコミは真摯に耳を傾ける必要があると言えるのではないでしょうか。