朝日新聞、2018年下半期の平均月別販売部数は前年同期比 -5.67% の576万6550部にまで落ち込む
1月15日に『日本 ABC 協会』が「2018年12月の新聞発行社レポート」を公表し、2018年下半期の販売部数が明らかになりました。朝日新聞の販売部数が平均で576万部にまで落ち込んでおり、凋落に歯止めがかかっていないと言えるでしょう。
読売新聞と比較して、1ポイントも高い朝日新聞の下げ幅
2018年の下半期(= 7月から12月)に大手新聞社である読売新聞と朝日新聞が記録した月別の販売部数は下表のとおりです。
読売新聞 | 朝日新聞 | |
---|---|---|
2018年 1〜6月平均 |
8,512,674 (前期比:- 2.58%) |
5,954,335 (前期比:- 2.67%) |
2018年7月 | 8,386,497 (前月比:- 0.39%) |
5,841,951 (前月比:- 0.73%) |
2018年8月 | 8,355,295 (前月比:- 0.37%) |
5,815,441 (前月比:- 0.45%) |
2018年9月 | 8,346,122 (前月比:- 0.11%) |
5,793,425 (前月比:- 0.38%) |
2018年10月 | 8,328,646 (前月比:- 0.21%) |
5,763,923 (前月比:- 0.51%) |
2018年11月 | 8,350,882 (前月比:+ 0.27%) |
5,703,165 (前月比:- 1.05%) |
2018年12月 | 8,283,333 (前月比:- 0.81%) |
5,681,395 (前月比:- 0.38%) |
2018年 7〜12月平均 |
8,341,795 (前期比:- 2.01%) |
5,766,550 (前期比:- 3.15%) |
両社ともに数字を落としており、新聞業界が「衰退産業」であることは否定できません。ただ、前期比で見ると、両社の間には違いが生じています。
読売新聞は前期比 -2% である一方、朝日新聞は同 -3% と1ポイントの開きがあります。部数減少の比率は朝日新聞が読売新聞を上回る状態が続いているのですから、衰退のペースが最も深刻な朝日新聞は事態を重く受け止める必要があると言えるでしょう。
朝日新聞はハフポなどよりはクオリティー・ペーパーだが、要求水準を満たしているとは言い難い
朝日新聞が凋落が止まらない理由は「紙面が読者の求める水準にないから」です。
インターネットが世間一般に普及したことで、「速報」でネットに勝つことはできません。テレビでさえ、現場に居合わせた人がスマホで撮影した映像をニュースに使う状況なのです。情報の更新頻度が最大でも1日2回の新聞は「内容」で勝負するしか有効策がないと言えるでしょう。
ところが、肝心の内容が粗悪なのです。その原因となっているのは「誤報・捏造の指摘への対応の悪さ」でしょう。
ネットの一般化で「誤報記事の指摘」が容易になりました。誤報を謝罪することは新聞社にとって屈辱でしょう。以前は黙殺が可能でしたが、誤報の根拠を提示した指摘にまで沈黙することは逆効果以外の何物でもありません。
また、取材対象者がネットで情報発信をしてくれることも一般的になったことで、一次情報の確認することも可能になり、メディアの “切り貼り手法” による歪曲記事も白日の下にさらされることになったのです。
姑息な手法を使うほど、『クオリティー・ペーパー』という看板に泥を塗っていることを自覚しなければならないと言えるでしょう。
是々非々ではなく、政権批判が目的と化した新聞社から読者が離れていくことは当然のことでしょう。自業自得と言えるのではないでしょうか。
参考数値
ー 最新販売部数(2018年7月)
ー 最新販売部数(2018年8月)
ー 最新販売部数(2018年9月)
ー 最新販売部数(2018年10月)
ー 最新販売部数(2018年11月)